東京オートサロン2025で発見。ピンクボディでレトロ可愛い! 世界に1台の“ジムニートラック”にひと目惚れ

東京オートサロン2025でピックアップトラック仕様のJB64Wジムニーを発見! ボディの後ろ側をぶった切り、キャリイトラックの荷台と違和感なく合体させたユニークな1台。しかも公道走行可能! エクステリア

2025年1月10日〜12日の3日間にわたって開催された東京オートサロン。今年もたくさんのジムニーが展示されていましたが、中でもひときわ注目を浴びていたのが、この“ジムニートラック”です。後席がなくなり、代わりに荷台が装着されたピックアップトラック仕様。しかもピンクボディで可愛らしくお洒落なスタイリング。製作したのはジムニー専門ブランド「ヘリテージ」で知られるKLCです。

荷台部分はキャリイトラックをショート化してドッキング

まず気になるのが荷台まわり。これはずばりキャリイトラックを流用していますね。もちろんそのままではなく、ワンオフ加工によって短くカットされた上で合体されています。荷台長は目測で90〜100センチくらいでしょうか。似たようなボディタイプで比べると、ダイハツ・ハイゼットデッキバンの荷台よりもやや長めな感じでした。

座席背面の鉄板パネルは軽トラと同じようにやや凹ませた作りに。この構造にするため、ジムニーのサイドガラス後方のボディ面を若干延長するのが地味に大変だったそう。言葉で説明すると分かりにくいので、純正と比べた下の写真をご覧ください。

KLC・ヘリテージの“ジムニートラック”
JB64Wジムニー純正

背面ガラスやガードフレーム(鳥居)、テールランプ&バックランプなんかはキャリイがそのまま生かされています。真後ろから見るとキャリイトラックそのもの。街を走っていてこのクルマの後方についたら、「珍しいピンクのキャリイがいるなぁ」と思うことでしょう。まあ腹下から横向きになったサイレンサーが見えていたりと違和感はありますが。

アオリも開閉できるようになっており、荷台としてしっかり機能するように作られています。後方のアオリには手書き風のステッカーで「最大積載量150kg」とありますが、これはガチの数値だったりします。

ボディ側は大加工していますが、フレームはジムニー純正のままにつき、足まわりも基本的に純正。スプリングだけダウンサスに交換されています。

トラックなのに可愛い。女子ウケ抜群なデザインとカラーコーデ

詳しい人ならご存知かもですが、こうしたジムニーのピックアップスタイルにはごく少ないながら前例があります。有名どころだと、2019年の東京オートサロン・スズキブースにて、JB74Wジムニーシエラのピックアップ仕様が展示されました。他にも専門ショップがワンオフで作ったりしています。

2019年の東京オートサロンでスズキブースに参考出展された「ジムニーシエラ ピックアップスタイル」

ただ、これまでのそうしたクルマたちは、どれもタフでワイルドでゴツかったんです。それはそれでカッコイイのですが、泥臭いよりもカジュアルでお洒落な方が好きな人もいるじゃないですか。特にJB64W世代からジムニーにハマったファンは、そういう傾向が強い気がします。

今回、KLCヘリテージが製作した“ジムニートラック”は、そんな人たちの心をガッシリ掴んだことでしょう。見て下さい、このキュートなルックス。ちょっとくすんだピンクや、それとコンビになっているフロントバンパーやホイールのバニラ色もいい感じ。

車高は「タートルズ スーパーダウンスプリング」で4〜5センチほどダウン。ジムニーといえばアゲですが、だからこそ、あえてサゲというのもアリですよね。これくらいなら街乗りの走行には何ら支障はありませんし、もちろん保安基準内です。

ホイールはKLCヘリテージの「オールドカントリー バニラ」。コーリンプロジェクトとのコラボ商品で、その名の通り温かみのあるバニラカラーが特徴。ジムニー向けは16インチ×5.5Jインセット+20。シエラサイズの16インチ×6.0Jインセット-5もあり。タイヤはヨコハマ・ジオランダーCV G058の175/80R16。ムーンアイズのホワイトリボン(スキニータイプ)を追加して履かせている
フロントグリルはKLCヘリテージの「#フェイスグリル #エスジェイ」。フロントバンパーは「フロントショートバンパー(ABS製)」+「スキッドプレート」のコンビ

2シーター仕様にはなっちゃいますが、これなら乗ってみたいという魅力、ありますよね〜。キャンプ場ではめちゃくちゃ映えるでしょうし、街中でも注目を浴びること間違いなし。女子ウケ最強でしょう。

もちろん公道走行可能。構造変更して4ナンバーを取得済み

東京オートサロンでは多種多様なクルマが展示されています。公道走行不可のショーカーも少なくないのですが、この“ジムニートラック”は公道走行可能。 実際、会場の幕張メッセまで自走で搬入・搬出したそうです。運のいい人は走行シーンを見られたかもですね。

乗車人数は4名→2名にして構造変更し、4ナンバーにて登録済み(ナンバープレートも見せてもらいました)。前述の通り、最大積載量は150kgとなっています。

とはいえ、これはあくまでオートサロン出展用に作ったデモカーであり、今後製作を請け負ったり、販売する予定はないそうです。う〜ん、残念! ちなみにこの“ジムニートラック”の制作費用は400万円くらいということ。

ジムニーにはさまざまなイジり方があり、どんなスタイルもけっこういい感じに見えちゃうのですが、このピックアップは最高にハマってます。間もなく発表されるという噂のジムニーシエラ5ドア(ジムニーノマド)も楽しみですけど、いつの日かトラックタイプも出たら、カスタムシーンがさらに盛り上がりそうですよね。